ダウンタイムに、“整える”という選択を
リゾナスフェイスクリニック東京では、骨切りやフェイスリフトのような侵襲度の高い手術も日々おこなっています。
これらは、比較的負担の軽い施術に比べて、どうしてもダウンタイムの症状が強く出やすく、見た目に関する変化が気分や行動にも影響を与えることがあります。
「外に出づらい」「人に会いたくない」――そんなお気持ちに寄り添い、まずは見た目を整えることで外出のきっかけをつくり、少しでも気分が軽くなればという想いから“ダウンタイムカバーメイク”というサービスの開発・導入を決めました。
実際に施術を受けていただいた患者さまからは、 「メイクをしてもらって、前向きな気持ちになれた」「ダウンタイム中でも外出が楽しくなった」 といったお声をたくさんいただいています。
片っ端から、試してみた
開発に向けては、世の中にある“バズり”コスメや、“ダウンタイム用”“傷跡用”として販売されているコンシーラーやファンデーションを、片っ端から試しました。
もちろん、テクスチャーや色みの違いだけではありません。塗り方、塗布する順番、肌質との相性、そして時間の経過とともにどう変化するか──。
一見良さそうでも、時間が経つとヨレて浮いてしまったり、乾燥して割れてしまったり。
私がおこなっているのは、写真映えを目的としたメイクではないので、その一瞬だけ隠せても意味がありません。
“日常に戻る”ためのメイクとして成立するかどうか、徹底的にこだわりました。
その検証には、リゾナススタッフの体のアザや傷跡、内出血、そして術後の患者さまにもご協力をいただき、大切に開発してきたメニューです。
必要な要素だけを、残す
実際に多くのアイテムを試す中で感じたのは、 「隠す」には、ただ足せばいいわけではないということ。
どんな肌質で、どんな色みの変化があるのか。そこを見極める“診断力”と、最小限の工程で自然に仕上げる“再現力”がなければ、どれだけ良いアイテムを使っても「隠した感」が出てしまいます。
私は、メイクにおいて”引き算”を大切にしています。 それは「塗らない」「削ぐ」といった意味ではなく、 必要な要素だけをきちんと残しながら、整える技術。
ダウンタイムカバーメイクも、まさにそう。
・浮いている色みを下地で調整し、ニュートラルに戻す
・周辺の色みとグラデーションさせ、馴染ませる
・コスメの色みだけではなく、ツヤなどの”質感”も利用する
・得意な色(パーソナルカラー)で仕上げ、透明感や血色感を引き出す
つまり、「引きながら隠す」という視点が必要です。


“日常に戻る”ための、選択肢として
私は、このダウンタイムカバーメイクを、 手術から日常に戻るためのツールとしてご提案しています。
特別な名前をつけたのは、工程や仕上がりにまで細やかなこだわりを込めているから。
この施術が必要な方に届き、誰かの背中を押すことができたなら幸いです。
Medical Visual Director AYAKA